今日は仮上陸のお話です。
9月6日にも書いたのですが、上陸を拒否され、口頭審理、法務大臣の裁決を待つ間は船の中あるいは空港の施設内にずっといなければなりません
この時、主任審査官の許可を受けて、仮上陸ができることがあります。
この場合、保証金を求められることもあります。
(仮上陸の許可)
第13条 主任審査官は、この章に規定する上陸の手続中において特に必要があると認める場合には、その手続が完了するときまでの間、当該外国人に対し仮上陸を許可することができる。
2 前項の許可を与える場合には、主任審査官は、当該外国人に仮上陸許可書を交付しなければならない。
3 第1項の許可を与える場合には、主任審査官は、当該外国人に対し、法務省令で定めるところにより、住居及び行動範囲の制限、呼出しに対する出頭の義務その他必要と認める条件を付し、かつ、二百万円を超えない範囲内で法務省令で定める額の保証金を本邦通貨又は外国通貨で納付させることができる。
4 前項の保証金は、当該外国人が第10条第7項若しくは第11条第4項の規定により上陸許可の証印を受けたとき、又は第10条第10項若しくは第11条第6項の規定により本邦からの退去を命ぜられたときは、その者に返還しなければならない。
保証金は、本人が逃亡しないための保証金ですから、上陸の許可が出たときだけでなく、日本から退去させられたときにも返還されます。
5 主任審査官は、第1項の許可を受けた外国人が第3項の規定に基き附された条件に違反した場合には、法務省令で定めるところにより、逃亡し、又は正当な理由がなくて呼出に応じないときは同項の保証金の全部、その他のときはその一部を没取するものとする。
当然ですが、逃亡すれば保証金は返してもらえません。仮上陸の条件に違反した場合も同じです。
6 主任審査官は、第1項の許可を受けた外国人が逃亡する虞があると疑うに足りる相当の理由があるときは、収容令書を発付して入国警備官に当該外国人を収容させることができる。
いったん仮上陸を許可されても、逃亡の疑いがあれば、仮上陸を取り消され、収容されます。
7 第40条から第42条第1項までの規定は、前項の規定による収容に準用する。この場合において、第40条中「前条第1項の収容令書」とあるのは「第13条第6項の収容令書」と、「容疑者」とあるのは「仮上陸の許可を受けた外国人」と、「容疑事実の要旨」とあるのは「収容すべき事由」と、第41条第1項中「三十日以内とする。但し、主任審査官は、やむを得ない事由があると認めるときは、三十日を限り延長することができる。」とあるのは「第三章に規定する上陸の手続が完了するまでの間において、主任審査官が必要と認める期間とする。」と、同条第3項及び第42条第1項中「容疑者」とあるのは「仮上陸の許可を受けた外国人」と読み替えるものとする。
仮上陸を取り消され収容されたときの手続きは、退去強制手続きと同じです。