帰化した人が離婚の際に名乗っていた氏に変更したい

対応のポイント

氏の変更は、法律上の変更と呼称上(戸籍上)の変更の2つがあります。
2つの違いは、前者が法律上の変動による変更であるのに対して、後者は法律的な身分はそのままですが、具体的な呼称を変更することにあります。

呼称上の変更は、戸籍法の定めるところによって、家庭裁判所の許可を得て届け出なければならないとされています。

(1)家庭裁判所における甲類審判

申 立 人 戸籍の筆頭者であるアメリカ人女性
申 立 先 申立人の住所地の家庭裁判所
申 立 書 類 氏の変更許可申立書
添付書類等

申立人の戸籍謄本、氏の変更の理由を証する資料、同一戸籍内にある15歳以上の者の

氏の変更についての同意書

(2) 氏の変更

申 立 人 戸籍の筆頭者である外国人女性
申 立 先 住所地または本籍地
提 出 書 類 氏の変更届(創設的届出)
添付書類等 審判書謄本および確定証明書

 

法令上のポイント

 戸籍法107条1項には、「やむを得ない事由によって氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届けなければならない。」と規定されています。
氏の変更許可の申立ては、家事審判法9条1項甲類に掲げる事項に該当します(「家庭裁判所は、次に掲げる事項について審判を行う」)。提出先は、申立人の住所地の家庭裁判所です。

名の変更が「正当な事由」があれば許可されるのに対して、氏の変更は「やむを得ない事由」という厳格な要件が求められるのです。
「やむを得ない事由」とは、一般的には、珍奇、難解、難読な氏である場合、あるいは永年使用している場合などが該当します。

 

手続のポイント

氏の変更の裁判は、家事裁判官が参与員を立ち会わせて、またはその意見を聴いて行います。
その際には、同一戸籍内の満15歳以上の者の陳述を聴かなければならないとされています。
氏の変更の申立てが却下された場合には、申立人が告知を受けた日から起算して2週間以内に即時抗告をすることができます。

そして、申立て許可の審判がなされたら、氏の変更の手続を取ってください。
この手続は、戸籍実務では創設的届出とされていますので、届出がなされないと、戸籍上の氏はそのままですので注意。

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